続 悪夢の遊戯  その5
伊達は福永に目配せした。
福永は由佳の高々と反り上がった双脚の方へしゃがみ、股間に食い込むファスナーのクリップを強く引っぱって開けると、ペニス型バイブレーターをズブリと突っ込み、同じようにファスナーを閉じた。

「ウウウウウ!・・・ウウウウウ!!」

伊達は由佳の悲鳴を無視し、強引に頭を仰け反らせると、首輪に付いているリングを後ろに回して、そのリングと足首のリングを濡れた革ベルトで無造作に縛って繋いだ。
由佳の頭は正面を向いたまま顎を引いたりうつむくことができなくなってしまった。これでは、揺り篭のように前後に揺れてもがくこともままならない。

伊達は由佳の頭の横にしゃがむと、ややトーンを上げて話しはじめた。

「これは当社から貴方へのプレゼントです。よく聞いて下さい。すでに感じていらっしゃるでしょうが、このボンデージスーツ、皮膚にピッタリと張り付いていますね。これ美しさの為だけじゃないんですよ。実は貴方の皮膚呼吸を奪う為のものなのです。今結んだ革ベルトも縮んで首輪を後ろに引っぱっていきますから首を絞められていきます。で、素晴らしいのはですね、この唯一開いている鼻の穴、これも次第に縮んでいきます。だいたい20分くらいかな。」

「ウウウウウウウウウウ!!」

「小田切由佳はセルフボンデージを楽しんでいたが、高速具を説明書どうりに扱わなかったので脱出できなくなり、窒息、事故死したというシナリオになっています。嬉しいですねぇ!これが本当のボンデージなんですよ。安全で簡単に脱出できるボンデージなんてものは邪道なんですよ。ああ、バイブのスイッチを・・・ここにナイフを置くからせいぜいもがいて暴れて脱出劇を楽しんでください。頑張って下さいね!」

伊達はキッチンから持ってきたナイフを、由佳の立ち上がるように反り上がった胸の前にトンと床を叩いて置いた。

「そのポーズ、すっごくエロチックできまってるよ、頑張ってエスケープしてね。」

福永はそう言うと由佳のわき腹を蹴った。

「フグウウ!!クフ!クフ!クフ!」

2人の男は説明書を取替え、玄関に向かい電気ブレーカーをオフにして外へ出た。ビデオの存在に気ずかない。

「専務、なぜナイフを置いたのですか?」

「ナイフはあの体勢では絶対握れないんだ。セルフボンデージには万が一のために脱出の道具を用意する。そばにナイフを置くというのはシナリオとして完璧ではないかね。」

部屋が暗くなり、ドアーの閉まる音が微かに聞こえた。

「ングングウ!・・・ンウウウウウウ!!」
(はずしてえ)  (いかないでええ)

由佳はギャグの下で絶叫した。
いくら目の前にナイフを置かれても、視覚を奪われ、凄まじい逆海老縛りのままでは、ナイフに触れるどころか身動きひとつできない。

「ングウウウウウウ!!ヒフヒフヒフヒフヒフヒフヒフヒフ」

絶対に動かぬ身体を動かそうと、動物の鳴き声のような呻き声で死に物狂いで革をギシギシさせもがきつづける。
全身の美しく鍛えた筋肉をひきつかせ、ねじり、揺さぶるだけの身動きできない激しいもがき。

「ウグッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

首がしまり息が止まる。
尻肉をヒップアップさせ、首を思い切り仰け反らせる。

「・・・・・・ヒグウウウ!ヒフヒフヒフヒフ」

首輪が緩み豚の悲鳴のような声を出して呼吸を確保する。
マスクの穴が小さくなってきた。
さらに必死の努力をあざ笑うかのように、バイブの振動は由佳を死の快楽へと追い込んでいく。

「ヒフヒフヒフ ハウウ!!ン!ン!」

苦しい呼吸に快感のよがり声が混じる。突き上げてくる快感に、くびり出た双乳を震わせ、美脚や尻肉を引きつかせ、かつ絞筋をすぼめてバイブを締めつけようとする。
まるで蛇の生殺し・・・・・

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