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 第5章 乙女の脱出

1.


ふと気がつくと、薫は昨夜と同じ檻に寝かされていた。身体につけている物はふんどし1つであった。薫は今日一日に受けた責めを考えていた。明日も、あさっても、同じような目にあったら、もう耐えきれる自信がなかった。逃げるなら今夜だけだ。
そう考えて、薫は檻の鉄棒を丹念に調べた。すると、檻の扉のちょうつがいのついている鉄棒の付け根がかなりさびていることがわかった。揺するとかなりがたがたする。薫は何度も押したり引いたりを繰り返した。一刻ほどたったろうか。ついに赤錆のぶぶんが切れ、薫は檻の外にでることができた。

(この格好は恥ずかしいけど仕方ない。早く外にでて逃げないと・・・)

そう思うと、地下室の戸を開けて、薫は外に逃げ出した。昨夜ついていた首輪も、それについていた重りもないことを気づかずに・・・。


2.


満月の晩だった。月の光を頼りに薫は屋敷の塀を乗り越えた。そして、道路沿いにひた走った。数分後、浜辺にいきついた。人影はない。薫は浜辺沿いに島を回って人家を探した。
夜通し歩いて島を一周したが、人はおろか人家の一軒も発見できなかった。
そうこうするうちに夜が明けた。
海を見渡すと一面の海原。
そう。ここは縁の家以外には人のいない孤島であった。

(そろそろ縁も逃げたことに気づいているはず。浜辺では目立ちすぎるわ)

薫はそう考えて、森の中に入っていった。隙を見て縁の家に戻り、食料などを奪って船による脱出をするしかない、と考えていた。

森の中を数分歩いたとき、不意に薫の右足首に何かが巻き付いた。それとともに薫は空中へ引き上げられた。

片足だけで木の枝からつり下げられて、薫は縁の仕掛けた罠にはまったことに気がついた。身体を起こして罠を外そうとするが、手が足首にまでは届かない。何度も試みたが、最後には体力が付き、両手と左足をだらんとたれ下げたまま、縁の到着を待つことになった。


3.


「予想通り、逃げてくれましたね。昨夜の乱れぶりの中にも、目には光が残っていたのでまだ反抗する意志があると思ってましたから、予定通りですよ。でも、逃げたのですから、重いお仕置きをしないといけませんね。じゃあ屋敷に帰りましょうか」

To be continued.


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