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 実験結果レポート(あとがきにかえて)

マンサクです。

これが私の処女小説だったのですが、いかかでしたでしょうか?

この作品は、「気の強い女工作員が敵に捕まり、色責めにかけられ最後に屈伏する」という非常に単純なストーリラインで出来ています。
あっさりしたものだと、3章から4章くらいで陥落してしまうでしょうが、ドロドロしたほうが好きなので(笑)ここはひとつヒロインにがんばってもらいました。でも肉感講座でも述べたとおり、嗜虐者達はよろこんで責めを加えるだけ。結局耐えきれずに、ヒロインは屈伏してしまうんですね。
更に責めつづけようかとも思いましたが、これ以上はくどくなるかな、とやめてしまいました。もっと激しい責めを期待していた方は不満のメールでもください(笑)。
でもこの構成パターンは大好きなので、今後も多用することになると思います。

今回は徹底して媚薬にこだわりました。それ以外は出てこないくらいです。
でもやっぱりいいですよね。現実にはありえないアイテムなので設定もムチャクチャできますし。
「自白しないとイケない媚薬」?そんなアホな、ですね(笑)。
こういう無理が利くところも媚薬のいいところです。

それ以外にこだわったところといえば、心理描写でしょうか?
といってもプロの小説に比べるとまだまだですが、「自分のなかにもうひとりの自分がいる」、という設定には惹かれてしまいます。
肉体の裏切りはもちろん、精神内部の悪魔のささやきとも戦わなければならないヒロイン。四面楚歌ってやつですか。
肉体が裏切るってのはよく見かけますが、精神すら追い込まれる過程を書いたのはあまりなくて...これを主題とする独立した小説もまた別途書いていきたいですね。

逆に欠点はというとこれがまた多いのですが(笑)、最もわかりやすいのが、他の官能小説の影響を受けた設定や言い回しが多用されていることでしょう。
これは官能小説をいくらか読んだことのあるかたなら、簡単に気づかれたことだと思います。
例えば媚薬を飲まされたうえに塗り薬も使われ、容易に屈伏しないことにいらだった嗜虐者達が、更に媚薬を注ぎ込むというのは既に団先生や綺羅先生の小説で見うけられるネタです。
もともと好きで自分でも書いてみようと始めたのが単なる真似事でしかない。これはジレンマでしたね。真似事ならばプロの小説を読んでもらったほうがよっぽどマシなのではないかと。
これには「理論の実践のために書いているだけ」とか、「自分で消化できているなら引用してもかまわないじゃないか」という言い訳もできるのですが、未だ解決されていない問題です。
後、1話を見ていただいたらわかるように、プロットが破綻しているんですね。
日本を二つに分けたのも、同じ日本人どうしでいがみ合わせ、日本人が日本人を責めたいと思ったからですが、いまいち設定が活きてません。
長官や作戦部長の時田も後半再び登場する予定でしたが、結局あのままとなっています。いろいろプロットを練ってはいたのですが、めんどくさくなり途中で放り投げた結果、その残骸だけが残りました。
彩音もどこへいったのやら(笑)。
麗美も機械のような面白くないキャラになってしまいましたね。本当は揺れる心理を書いていきたかったのですが力量不足で断念しました。やっぱ作家先生にはかないませんな。

ただ既成の作品をみて感じた物足りなさや不満というものをストレートにぶつけていくチャレンジャー精神は忘れないつもりです。それがこのサイトの唯一の存在意義なのですから。

この物語はひとまずここで終了です。更に妄想を膨らませたら、この世界をまた別の側面からお見せできるかもしれません。そのときにまたお会いしましょう。果たして静香の運命は?まあ想像にお任せしましょう(笑)。

1998.9.20. MANSAC WROTE


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