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 第7章 霞 1

1.

霞は意識を取り戻した。
しかし、こういう場合、すぐには飛び起きない。
周りの様子を探ることが先決だからだ。
服は脱がされていないようだ。
口には何か詰められている。
その他、耳や鼻に違和感がある。
音が聞こえず、鼻も何か詰まっている。
そっと目を開けても何も見えない。
どうやら視覚、聴覚、嗅覚を封じられたらしい。
残るは己の動物的な勘に頼るしかない。
気配がなさそうなことを確認して、霞は静かに自分の頭に手をやる。
とたん、胸をむんずと捉まれ、霞は驚いて転がって逃げる。
再度気配をうかがう。
しかし、人の気配は感じられない。
そこへ、今度はわきばらをさすられた。
今度は飛び起きる霞。
気配は全くしない。
しかし、敵はすぐそばにいるはずだ。
再度神経を集中する。
目の前にかすかな空気の乱れを感じた。
闇雲に攻撃する。
相手が飛び退った感じがあった。
それと同時に、自分の忍び装束の紐が解かれた感じを受けた。
上に着ている装束の前がはだけ、まるでカーディガンのような感じである。
このひらひらは、空気の流れを読むのには邪魔である。
何度かそれに惑わされ、攻撃が空を切っていると、いきなり襟首を捉まれ、後ろに引かれた。
上半身のさらしがあらわにされ、同時に、両手はひじのあたりで装束が邪魔をしてちょうど後ろ手に縛られたような感じになってしまった。
慌てて手を抜こうとする霞。
しかし敵はその隙を与えず、下半身の装束の紐を解いてしまった。
思わずうずくまる霞。
しかし、乱暴に下半身の装束を引かれ、昏倒した上に装束を両方とも取られてしまった。
上はさらし、下はパンティーと言う不ぞろいな格好で相手の様子を探る霞。
いきなり何かがぶつかってきて昏倒する。
受身が取れず、霞は後頭部をしたたかに打ち付けた。
その後、立ち上がるたびに殴られ、蹴られ、霞はふらふらとなった。
基本的に、相手が攻撃してくるとわかるから耐えることが出来るわけで、不意を打った攻撃はその効果は何倍にもなる。
霞は立ち上がったが、ふらふらで、もう相手の気配を感じるどころではなかった。


2.

それを感じたのか、相手は対応を変えてきた。
いきなり、後ろから乳房を揉まれた。
驚いてひじ打ちで振り払うと、今度は前から秘部を触ってくる。
それをよけると尻をなでられる。
太股を触られる。
いつしかさらしの結び目がほどけ、胸が見え隠れするようになっていた。
もはや霞は訓練を受けたくの一としてではなく、一人の女として、見えない相手の手を振り払うのに必死だった。
しばらくいたちごっこが続いたが、ひじ打ちが空を切った際、バランスを崩して霞は倒れ込んでしまった。
立ち上がろうとしたところに、数本の手が身体をさわりはじめた。
霞は小さく丸まって身体を触診されることを防ごうとした。
しかし、胸を突き出すような感じで、両手を後ろにまわさせられ、ガムテープのような物で両腕を縛られてしまった。
足も無理矢理伸ばされ、下着を強引に脱がされると、両方の足の裏を合わせるように足を曲げさせられ、ガムテープで縛られてしまった。
そして、いきなり、膣に何かを挿入された。
(むぐぅ)
霞は悲鳴を上げた。
前戯なしでの挿入だったので、膣の壁がすりむけそうな痛みを伴った。
(むぐぅ)
今度は肛門に異物が挿入された。
膣以上に「物を入れる」器官ではないため、肛門が切れそうな痛みであった。
どうやら両方ともバイブレーターらしい。
その後、両乳首にも、乳首用のバイブレーターが取り付けられ、4つのバイブレーターが動き始めた。
くの一は、ひとたび敵に捕まると、たいていは男性の性の慰み者になるであろうことは霞も覚悟していた。
しかし、このような恥ずかしい姿を強要されるとは思ってもみなかった。
顔が真っ赤に火照り、目には涙が浮かんでいる。
もうくの一としてではなく、女性としての反応である。
それを見られないのが救いであった。

ふと気がつくと、見えない相手からの責めが止まっていた。
霞を責める物は身体に付けた4っつのバイブだけとなっていた。
五感のうち、4っつを封鎖された今、感じられるのは触覚だけである。
だから、触覚に関する感覚が非常に鋭敏になっている。
普段なら感じられないようなバイブの微妙な動きも非常に詳しく感じられる。
細かな動き、一つ一つが、霞の官能を刺激する。


To be continued


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